2009年12月16日水曜日

自律神経


そもそも自律神経って何?  Autonomic nervous system

 医学の父と呼ばれているのは古代ギリシャのヒポクラテス(450?~370?BC)で、「観察こそ医学の基本である」と強調したと言 われますが、ギリシャ文明の衰退とともにローマ帝国の全盛時代となり、「医学の皇太子」と、呼ばれるガレノスが実質的にギリシャ医学をまとめあげました。 現在の解剖学の交感神経節や、迷走神経はガレノスの記載が歴史上最初と言われていますので、自律神経学はローマ帝国に起源があると言えるかもしれません。
 脳神経系は、人体の末梢と神経系を介して密接に結びついているわけですが、末梢より中枢へ興奮を伝える神経を求心(感覚)系(経路)、中枢から末梢へ興奮を伝える神経を、遠心(運動)系(経路)と呼んでいます。
 骨格筋を支配している遠心系、並びにこれと機能的に結合している求心系を体性神経系(Somatic nervous system)と呼び、意識に関係なく内臓を制御する神経系を自律神経(Autonomic nervous system)と呼びます。(Guyton AC, Textbook of Meical Physiology)
 自律神経系の末梢部は、交感神経系と、副交感神経系により構成され、主として胸腰部に中枢があるものを交感神経系と呼称し、中枢が中脳、延髄、及び仙髄にあるものを副交感神経系と呼称することに解剖学的にはなっています。
 主たる内臓は、交感神経と副交感神経の二重支配を受け、その多くは拮抗して働くことが知られています。(生理学通論、共立全書1972)
 自律神経系のシステムには、交感神経、副交感神経、腸管神経、副腎クロム親和性細胞として、神経堤細胞から分化したシステムとして一体化して理解することもできます(Promer on the Autonomic Nervous system)
更新日時:2009/12/16 16:21:36
キーワード:[自律神経] [交感神経] [副交感神経]

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