2014年12月29日月曜日

NHKスペシャル「38万人の甲状腺検査~被ばくの不安と どう向き合うのか」について

http://fukushima-mimamori.jp/news/2014/12/000152.html

NHKスペシャル「38万人の甲状腺検査~被ばくの不安と
どう向き合うのか」について

2014年12月27日

2014年12月26日に放送されましたNHKスペシャル「38万人の甲状腺検査~被ばくの不安とどう向き合うのか」において、福島県立医科大学の 甲状腺検査体制、取組みについて報道がありました。報道内容に県民の皆様の誤解を招きかねない点がございましたので、以下にご説明いたします。

甲状腺検査一次検査において、保護者の方が検査に立ち会うことが出来ない、との点について

現在、甲状腺検査は小・中・高等学校に通われている皆様につきましては、学校を会場に実施しております。また、未就学児の方、高校を卒業された方については公共施設等の会場や本学と協定を結んだ医療機関にお越しいただいて実施しております。
 このうち、公共施設等や本学と協定を結んだ医療機関で行う検査では、未就学児の方が多いこともあり、保護者の方も一緒に検査ブースに入って検査を受けて いただいております。学校で実施する検査については、担任の先生や養護教員の方が学年単位、クラス単位で引率、受診いただくことが多く、原則として保護者 の方の立ち合いはございません。

結果通知の書式について

番組の中でも触れられましたが、結果通知の書式については県民の皆さまのご意見、ご要望を伺い、これまで大きく3度変更しております。現在の書式では、のう胞や結節が一つか複数かと、それぞれの大まかなサイズをお知らせしています。また結果通知と併せて、のう胞や結節の特性やこれまでの検査結果等を判定別に解説したパンフレットを同封しております(A判定用B及びC判定用
なお超音波検査画像の取得については、手続きを簡素化しております。(超音波画像等の取得について

福島県外での受診について

番組で、福島県外にお住まいの浪江町の方に福島県外の医療機関で検査が受けられることをご案内している場面がありますが、甲状腺検査対象者の方はどなたでも福島県外の医療機関(2014年12月26日現在92機関)で検査を受診いただけます。県外検査説明ページ

検査時間が3分ということについて

検査時間を3分間にするという表現がありましたが、これは、「1回目の検査を2年半で終わらせるために割り出した時間」ではありません。あくまで検査に最低限必要な時間を検討した上で目安として挙げられたものです。検査時間に制限はありません。
 実際の検査時間は一人ひとり異なり、のう胞・結節(しこり)などの所見があるかないかによっても違ってきます。

地元医師会との連携について

福島県医師会との連携および医師会に所属する開業医の方々を対象とした技術講習会は、福島県の協力要請を医師会がお受けいただいたことにより実現しているものです。講習を受講いただき、認定試験を経て、合格された医師の方を、福島県が認定しております。
福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センターでは、今後も皆さまのお声に耳を傾け、至らぬ点は改善しながら県民の皆さまと共にこの事業を推進し、長期にわたる健康の見守りを継続してまいります。 

2014年12月25日木曜日

100msv

http://shinobuyamaneko.blog81.fc2.com/blog-entry-184.html#cm

100mSvにそもそも根拠はあったのだろうか?
うまくまとめてありました


「生涯累積100mSv説」 その1  

 科学的合意では、「(年間ではなく、ある短い期間に)100ミリ以下の被ばくでは、有意な健康影響は確認できていない」というものだと思います。

 2013年1月19日 柏市での「小林泰彦VS小出裕章」対談での小林氏の発言です。
 http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-2732.html

「これはね、年間ではなくまぁそう長くはない、何年も続く事は考えているわけではなくて、その事故の直後のひとしきりという考え方です。
別に年間とは決まっていません。
少なくてもある短い期間に100ミリシーベルト以上を浴びると有害疫が出る可能性が強い、それも証拠がある訳ですね。
そこは絶対に避けたいという事で、想定避難を含めてだれも100ミリシーベルトを超えないようにという事が、最初の段階の措置になる、そういう考え方です。
発がんの影響もあるし、発がんリスクの増加も最新の広島のデータだと、200ミリシーベルトから優位(←「有意」ですね)になりますけれども、大体そのぐらいという事です。」

 井戸弁護士の投稿で引用されている「低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループ」の報告書の中の「国際的な合意に基づく科学的知見」も「年100ミリ」とは言ってませんが、だからといって「生涯累積」を意味してなどいません。
「年間という単位でないなら生涯だ」というのは、マヤカシの理論に過ぎません。これは、脱被ばく側に「事故があろうが無かろうが、年間1ミリが安全基準」という強固な砦があって、そこから導き出される考えかと思います。

 ところが、厄介なことに、内部被ばく限度を検討した食品安全委員会が、迷走の揚句「生涯累積100ミリ」にお墨付きを与えてしまったような形になりました。
 同じ投稿で引用されている厚労省のHPで「生涯における」となっているのは、まさにこのことです。
この食品安全委員会は、審議を重ねるごとにおかしな方向に行ってしまったようです。

「生涯累積100mSv説」 その2

安井至氏の「市民のための環境学ガイド」2011年7月17日
http://www.yasuienv.net/RadRiskCom2.htm
 を読むと、食品暫定基準値をめぐる混迷ぶりがよく分かります。

2011年3月17日に出された食品の暫定基準値について、見直しの検討が行われた中でも「100ミリまで大丈夫」という科学的見解が出されているのですが、これは年間基準について討論しているわけですから、委員全員が年100ミリと受け止めているはずです。
 
この会議を取材していた毎日新聞の小島正美記者の著書「正しいリスクの伝え方」を安井氏が読んで解説しているのですが、内部被ばくの許容量が、年5ミリから 年10ミリに見直される流れだったのが、どんでん返しで暫定基準値維持になってしまいます。

この理由は、科学的根拠によるものではなく、脱被ばくサイドからのメール攻撃なんですね。「殺す気か!」というものも含めて100件超のメールが寄せられたそうです。
これを小島記者は、「世論という妖怪に負けた」と表現しています。

(私は、この「世論という妖怪」を「安心妖怪」と名付けます。際限なく安心を追求するタイプの人たちが築いた「脱被ばく共和国」の住人の間に蔓延する一種の群集心理としての妖怪だからです。)

さらに「市民のための環境学ガイド」2011年7月31日
http://www.yasuienv.net/fscRad0728.htm
 を読むと、突然「生涯被曝100ミリを目安」が登場します。この経緯について、安井氏は言及していませんが、「論理の飛躍どころではなく、単なるあてずっぽうに過ぎない。」と評価しています。
ここに引用されている朝日新聞7月27日記事中の厚労省幹部のコメント「食品全体からの被曝が年間何mSvという数値を想定していた」から、相当面食らったことがうかがえます。

このときの食品安全委員会記者会見について、
科学的根拠に基づく食情報を提供する消費者団体「FOOCOM」 
http://www.foocom.net/secretariat/observer/4683/
が伝えていますが、これを見ると、驚くことに、内部被ばくだけではなく、外部被ばくも含めて「生涯累積100ミリ」であるという見解を出しています。

また、「FOOCOM」は同日付で、
「食品安全委員会が出した『生涯累積100mSv』が抱える問題点」という特集記事
http://www.foocom.net/special/4666/
を掲載しています。

これによると、7月13日に行われた第7回会合で、論点として配布された(山添)座長メモに「線量については累積線量を示すべきではないか」という項目があったということで、いきなり降って湧いたようです。
そして専門家の意見を取り入れることをせず、委員会側が「安全側に立って」押し通したもののように思えます。

ところが、またまた驚くことに、2011年10月になって、この「内部被ばくと外部被ばくを含めて」という部分は誤報であることが分かりました。
そのことを日経ビジネスが
「復興ニッポン:こうして『世紀の大誤報』は起こった」
http://www.nikkeibp.co.jp/article/reb/20111124/291505/?rt=nocnt
で書いています。

ここでも毎日新聞の小島記者が登場し、この誤報を「(委員会の)自信の無さの表れではないか」と評価しています。 
 
そんな大誤報もあって、すったもんだの連続だったわけですが、それでも食品安全委員会は厚労省の諮問機関ですから、厚労省はその答申内容を尊重しなければなりません。 

「生涯累積100mSv説」 その3(完)

「内部被ばく年間5ミリ維持」が安心妖怪に降参した結果であるのと同様、「生涯累積内部被ばく100ミリ以下」もなんらかの形で安心妖怪に迎合した結果だろうと思います。
 私は「『年間5ミリ』なら20年で100ミリに達してしまうではないか」というような、単なる掛け算を元にした「攻撃的圧力」があったのではないかと推測します。

 しかし、安心妖怪は決して安心しないのが特徴です。
 案の定、小出裕章氏は「累積100ミリ」について、
「たねまきジャーナル」
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-620.html
で、100年生きる人は少ないのだから、これは制限の緩和である、という「年1ミリ原理主義」に即した考えを示しています。

 今は原発事故という非常時なのですから、普通に考えると、「年5ミリ かつ 生涯100ミリ」は、基準として成り立つわけですが、安心妖怪が跋扈する、この流れの中で、「年5ミリでは高すぎる」という空気になってきたようです。

 食品安全委員会の答申を受けた厚労省は、2012年4月に「内部被ばく年1ミリ」を元に食品の規制値を引き下げ、今に至っています。現実とし て、内部被ばくは無視できる程度の値でしかなかった訳ですが、それでも、このようなやり方で安心妖怪に寄り添っていくことは、弊害のほうが多く、「ゼロベ クレルでなきゃ不安」という考えを助長してきたように思います。

 最初の井戸弁護士の投稿に戻ると、「年ではなく生涯累積100ミリだ! 誤解してはいけない!」というのは、迷走の末に出来上がった現在の内部被ばくの基準の話であって、健康被害の生じる値では、もちろんありません。
彼らは、規制値をどんどん厳しくする方向へ圧力をかけ、それによって厳しくなった規制値を「健康被害が生じないぎりぎりの値だ」と常に主張します。
 井戸弁護士の投稿には「未必の故意による誤謬」が認められると言ってもいいでしょう。
 
 井戸弁護士の講演で「御用学者も(年ではなく生涯累積という)間違いを認めた」と言っているのも、科学的知見ではなく、現行法規制について「御用学者」が認めた、ということでしょう。

 早野龍五・糸井重里共著「知ろうとすること。」でも、早野先生が「内部被ばく年1ミリ」は、セシウムの量で年間5万ベクレルであることから、「5万円が入った財布」の喩えを出されています(P80あたり)。

非常にややこしい経緯があったわけですが、総括すると、「屋上屋上屋上屋を架す」くらいの「安心妖怪」式基準になってしまった結果、むしろ安心は得られていないということだと思います。

長たらしく書いてすみません。
間違いがありそうですから、指摘してくださるとありがたいです。
 連続投下、たいへん失礼しました。

>トーナスさん

2014年12月21日日曜日

インターステラー

子どもが勧めなかったから、多分見なかったから、老ては子に従えだなあ・・・
面白かった

けど、
音が派手なところで盛り上がりを教えてもらってるけど
説明が少なすぎてついていけない

SF研出身の私でも、アニメゲームオタクの息子でもついていけてないから
ほとんどのお客さんには、たぶん解れと言っても無理でしょう
「2001年」くらいには、観客への説明をぶん投げてる映画
「でも!それが良い」

「最近では一番のSFじゃね?」
というのが長男の感想
私もけっこう感動した

しかし・・・
「んでも、なんでプランAとBしかないの?」
帰りの車で納得できない矛盾が山とあることに後で気が付いた

あ、確かに騙されてたところもいっぱいあるぞ
映画中は勢いにのまれて気がつかなかったけど
だいたい五次元ってどっから出て来たんだ
あのワームホールは誰が作ったんだ
主人公?
未来人?
両方記述があったぞ

2014年12月15日月曜日

引用して残しておきます

http://shinobuyamaneko.blog81.fc2.com/

第2章 「福島は住めない」のか 
1. 「美味しんぼ」問題が浮き彫りにしたもの 

 「美味しんぼ」には、科学的な根拠を示さずに上から目線で「福島県民はだまされている。真実を知らない」とあおる、傲岸不遜な態度が随所にみられます。最も問題なのは「福島には住めない」と声高に主張し、「危ないところから逃げる勇気を持て」と煽っていることです。このことが作者がもっとも言いたかったことであり、「放射線被曝で鼻血」は「福島には住めない」と言いたてるための手段にすぎません。放射性物質による汚染で長期間にわたって住民が帰還できない地域があることは事実ですが、福島県全域が「住めない」とレッテルをはるのは、差別や風評を煽って被災者を苦しめる「加害」以外の何物でもありません。 
 私も福島第一原発事故の後、調査などで何回か福島県を訪れましたし、福島に住み続けている方々の声を聞き本も読みました。そこでわかったことは、原発事故で放出された放射性物質と共存しながら暮らしていかざるを得ないというやっかいな状況におかれてしまった福島県民の皆さんたちこそが、放射線や放射能について福島県外の人たちよりも学習し、科学的な判断にもとづいて住み続けるという選択をされている方が多いということです。福島の知人は、「福島県民の中で自由民権運動の時、第二次世界大戦後に大きな自主学習運動があった。いま、福島県民は三度目の自主的な大学習運動に立ち上がっている」と話していました。私は「美味しんぼ」こそが、福島をまともに取材もせず県民の声もきかず、科学的な根拠もないままに思い込みによって書き散していて、「真実を知らない」のだと考えています。 
 福島原発事故がもたらした深刻な被害の中に、いわゆる震災関連死の問題があります。被災県の中で福島県が突出して多く、2014年2月末現在で1664人、5月には1700人を超えたということです。これほど多くの人々が避難途中、あるいは避難生活で命を落としており、今も犠牲者の数が増え続けています。このことは、避難にはきわめて多くのリスクが伴うということを示しています。しかし、「美味しんぼ」はこの重い事実を一顧だにしていません。根拠のない言説で不安をあおることは、そのこと自体が人びとに大きなストレスを与えます。私は「美味しんぼ」そのものが、福島県民に多大なストレスとリスクを与えていると考えます。 

2014年12月13日土曜日

2020

 https://www.facebook.com/iwata.kentaro.1?fref=nf

ちょっと面白かった。

2020年には医学知識のダブリングタイムは73時間になる。知識の総量で競ってもそれは全て「五十歩百歩」という時代だ。知識量で競う大学入試型のブレインではだめなのだ、とそろそろ気づくべきだ。

2014年12月10日水曜日

私的に

気がつくと、子どもたちが、もう選挙権持ってて、投票券が、いっぱい来る
「お前選挙したことないだろ・・・たまに行けよ」
「ん〜 日本て小さな島国だから、一人じゃ、ど〜せ、やってけないよね」

「まあ、そりゃそうかな? 市場も一億くらいっきゃないし、スケールメリットはないな」
「Aの手下か、Cに占領されるくらいしかない? 結局、二択じゃん?」

「ま〜 昔は、S連とかあったけど、今はそうかもね?」
「Jならアメリカの家来で、Mは、いきなしC国に、朝貢してたよね」

「そ言えばそうか、K産党とS連、S党と北朝鮮案なんてのも、あったな」
「んで、T ベットみたいに虐殺されるよりは、家来扱いされてバカにされてても、ヘイヘイしてた方が、まだ殺されるよりは、ちっとは、ましじゃないの?・・・」

「うむむ・・・」
「選択の余地ないじゃん、・・・どっちの家来って投票する意味あんの?」

一瞬、説得されそうになった・・・
そう言えば、ガンジーも不服従だったなあ・・・。

2014年12月9日火曜日

ノルウェー北部はチェルノブイリ事故から3日後プルームの影響で大地が汚染

http://apital.asahi.com/article/fukushima/2014120200010.html

ノルウェー北部は、1986年4月26日のチェルノブイリ事故から3日後、主に4月29日のプルームの影響で大地が汚染されました。
福島原発 での事故と同じ、主にセシウムです。ノルウェーの北部というより、ラップランド(スウェーデン・ノルウェー・フィンランド・ロシアの4ヶ国にまたがるスカ ンジナビア半島北部からコラ半島に至る地域)といった方がなじみあるかもしれません。
そこでは先住民族であるサーミ人が居住していますが、彼らは核実験と、チェルノブイリ事故のためにセシウムによる長期の内部汚染を強いられました

サーミ人の内部汚染による影響は、もともと計測される環境放射線量の差の中に完全に埋もれてしまい、生活習慣や遺伝的背景の差からはかき消えてしまう程度に小さいのだと思われました

2014年12月8日月曜日

CARMAT

仏バイオメディカル企業、カルマ(Carmat)の臨床試験で体内埋め込み型人工心臓を移植した76歳の男性患者が手術から75日目の2日、死亡した。
パリ(Paris)のジョルジュ・ポンピドー欧州病院(Georges Pompidou European Hospital)が3日、明らかにした。
 同病院は、男性患者の死因は、これまでに記録された大量の医学的・技術的データを詳しく分析するまでは分からないとしている。

http://www.afpbb.com/articles/-/3009705?ctm_campaign=txt_relation&3011136

http://ejcts.oxfordjournals.org/content/46/6/933.long

2014年11月28日金曜日

カニの甲羅も腸内細菌フローラへ

日本語ですが、アスタキサンチンって、カニの甲羅の赤なのね。それも、自然界に広く分布している天然の赤い色素で、サケやエビ、カニなどに多く含まれるカロテノイドの一種になるそうです。カロテノイドは活性酸素を消去する「抗酸化作用」をもつ成分として最近注目されています

抗酸化作用って、怪しくて好きじゃないけど、腸内細菌はすぐ変わるからなあ

http://www.anti-aging.gr.jp/english/pdf/2013/10%284%297791J.pdf

高脂肪食摂取によりバクテロイデス属、クロストリジウムコッコイデスグループ、クロス
トリジウムレプタムグループが優勢になり、 ストレプトコッカスグループ(乳酸菌)が減少した。 これに対しアスタキサンチン添加群ではこれらの変化が抑制されたとの結論。

マウスだから当てにならんかもしれんが、カニは甲羅まで食べてみるか?


ワクチン

http://credo.asia/2014/11/26/vaccine/

2014年11月21日金曜日

医学部基礎修練

基礎修練の学生さん、がんばってデータ処理中
考えてみると、また基礎の解剖や生理の基礎科目がやっと終わったところで、心電図も習ってないのに、 心電図のRR感覚ゆらぎのスペクトル解析結果の関連度関数解析をしてゲインとコヒーレンシーから血圧反射機能を計算しろって言われてもえらい迷惑だろうなあ・・・一つ一つ単語の意味から勉強してってね?

ま~砂糖よりは、いっか?

「人工甘味飲料は体重増加抑制に貢献する」

A Trial of Sugar-free or Sugar-Sweetened Beverages and Body Weight in ChildrenThe z score for the body-mass index (BMI, the weight in kilograms divided by the square of the height in meters) increased on average by 0.02 SD units in the sugar-free group and by 0.15 SD units in the sugar group; the 95% confidence interval (CI) of the difference was −0.21 to −0.05. Weight increased by 6.35 kg in the sugar-free group as compared with 7.37 kg in the sugar group (95% CI for the difference, −1.54 to −0.48). The skinfold-thickness measurements, waist-to-height ratio, and fat mass also increased significantly less in the sugar-free group. Adverse events were minor. When we combined measurements at 18 months in 136 children who had discontinued the study with those in 477 children who completed the study, the BMI z score increased by 0.06 SD
Masked replacement of sugar-containing beverages with noncaloric beverages reduced weight gain and fat accumulation in normal-weight children


人工甘味飲料摂取は体重増加を抑えられるかについてのRCTを行なった。対象は、4歳10ヶ月から11歳11ヶ月までのオランダ人の標準体重の小学生の子 ども641人で、1日250mlの糖分を含んだ飲料水(104kcal)を摂取した群と、同量の人工甘味飲料を摂取した群において、18ヶ月後の体重増加 を比較した。その結果、Z検定を用いた比較では、BMIは、人工甘味飲料群で平均0.02 SDの増加、糖分飲料群で0.15 SDの増加を認めた。また体重増加は、人工甘味飲料群で6.35㎏、糖分飲料群で7.37㎏であった。その他、皮下脂肪や脂肪量、ウエスト-身長比なども 人口甘味飲料群の方が増加は少なかった。
http://goo.gl/AP0RXz
N Engl J Med 2012; 367:1397-1406,October 11, 2012

2014年11月20日木曜日

あなたの脂肪肝が肝炎へ

Although bacterial endotoxin, such as lipopolysaccharide (LPS), plays a key role in the pathogenesis of nonalcoholic steatohepatitis (NASH), detailed mechanisms of this pathogenesis remain unclear. Here, we demonstrate that upregulation of CD14 by leptin-mediated signaling is critical to hyperreactivity against endotoxin during NASH progression. Upregulation of CD14 in Kupffer cells and hyperreactivity against low-dose LPS were observed in high-fat diet (HFD)-induced steatosis mice, but not chow-fed-control mice. Hyperresponsivity against low-dose LPS led to accelerated NASH progression, including liver inflammation and fibrosis. Administering leptin in chow-fed mice caused increased hepatic expression of CD14 via STAT3 signaling, resulting in hyperreactivity against low-dose LPS without steatosis. In contrast, a marked decrease in hepatic CD14 expression was observed in leptin-deficient ob/ob mice, despite severe steatosis. Our results indicate that obesity-induced leptin plays a crucial role in NASH progression via enhanced responsivity to endotoxin, and we propose a mechanism of bacteria-mediated progression of NASH.

脂肪肝から脂肪肝炎になるメカニズムは、ウイルスでもなくアルコールでもないことから肥満・過食・運動不足などに加え、未解明のメカニズムによるものと考 えられています。近年脂肪肝炎の発症には肥満により腸内細菌が肝臓に侵入して細菌毒素に暴露された肝臓が炎症をおこして慢性肝炎になると考えられるように なってきました。我々はNASH患者を診て、自覚症状もなく、腸に異常も無いのに肝臓に腸内細菌が肝炎を起こすほど多量に侵入するとは到底考えにくいと考 え、逆に肥満による脂肪肝おいては腸から侵入してくるごくごく微量の細菌に対して過剰反応をするのではないかと仮説を立てて動物モデルで検討をするに至り ました。健康な肝臓では腸内から侵入してくるごくわずかの細菌毒素に関しては無反応で炎症をおこすことはないが、肥満状態では脂肪組織からホルモンの一種であるレ プチンが多量に分泌され、肝臓のクッパー細胞(Kupffer細胞)上に転写因子の一種STAT3活性化を介して細菌内毒素(endotoxin)の共受 容体CD14の発現を亢進させます。この結果肥満状態では通常は炎症をおこさないごくわずかの細菌毒素に対してCD14により過剰反応をきたし Kupffer細胞は活性して炎症性サイトカインを産生し肝炎を発症

http://www.yokohama-cu.ac.jp/univ/pr/press/120704_amedrc.html

父の受けた震災

一般に「洪水」といわれる事象の中には、「内水氾濫」、「外水氾濫」の2種類があります。
内水氾濫とは下水処理能力を超える雨が降り、下水があふれて洪水にいたること。
そして、外水氾濫は大雨で雨水が大量に川に流れ込み、川が堤防を越えたり、堤防が決壊して水害が発生することです。

ですから、東日本大震災は、外水氾濫になります。
ここでの外水氾濫とは、川の水が堤防からあふれる、または川の堤防が破堤した場合に起こる洪水を言うわけです。

仙台でも、 戦後、カスリン台風(1947年9月)、ア イオン台風(1948年9月)や、1950年8月の熱帯性低気圧などの大規模水害を契機に、堤防やダムの整備が進みました

特に8月の水害は大きな爪跡を残しています。8月洪水の原因は、熱帯性低気圧によるもので、この低気圧に伴って流入した温暖な海洋性赤道気団が、三陸沖を移動しつつあった冷気団に衝突したことにより記録的豪雨の長雨となったものです。名取流域の笹谷、作並といった山地部では、日雨量がそれぞれ380mm、396mmを記録し、平地の仙台においても168mmを記録し、8月 1日から8月5日までの連続雨量は、山地部では軒並み400mmを超え、笹谷では555mmにも達しました。この豪雨により名取川、広瀬川、多田川、吉田 川などが破堤し、大きな被害をもたらしました。
この時代は、私の父が、東北帝国大学医学専門学校で学んでいた時代に当たります。

東北大学の寄宿舎も壊滅的な被害を受け、第2次世界大戦の爪あとも深い中、絶望的な状況に陥った友人も多かったようです
貧困も多い時代でした

母の通った愛宕地区も壊滅的な水害を受けています、286街道沿いのあたりでしょうか?


今は、ボートで遊べる宮沢橋も、水害に耐えられず壊滅したそうです。河原の土手の手前も、広瀬川も、同じく川のようです







堤防やダムで、仙台市では、外水氾濫は急激に減りましたが、 内水氾濫の被害は逆に増加していて、都市部の洪水災害の8割以上は内水氾濫です。

つまり、皆さんがテレビなどで目にする冠水した道路を走る車の映像は今は多くが内水氾濫が原因による水害なのです。
宮城県にはアーカイブが残されています

http://www.hirosegawa-net.com/life/life02.html
http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/kasen/suigai-s25-kouzui.html

2014年11月19日水曜日

メモ

甲状腺がん遺伝子変異、チェルノブイリと別型 福医大など見解 福島民報
http://www.minpo.jp/news/detail/2014111519239
  東京電力福島第一原発事故を受け、18歳以下の約37万人を対象に県と福島医大が実施している県民健康調査「甲状腺検査」で、これまでに見つかった甲状腺 がんの細胞の遺伝子変異を解析した結果、チェルノブイリ原発事故の被ばくで甲状腺がんになった子どもの遺伝子変異とは別型だった。研究結果を福島医大と長 崎大のグループが初めてまとめた。研究グループは今回の結果を踏まえ、「福島第一原発事故の影響は考えにくい」との見解を示している。
 福島医大 甲状腺内分泌学講座の鈴木真一教授が14日、大阪市で開かれた日本甲状腺学会学術集会で発表した。これまでの甲状腺検査でがんと確定したか、疑いがあると された人は計103人いる。発症割合などの科学的知見から県や福島医大は「現時点で放射線の影響は考えにくい」としてきたが、遺伝子レベルの分析で見解が 裏付けられた格好だ。
 学術発表によると、県民健康調査関係で遺伝子解析したのは、103の症例のうち、がんとされた23人分。ほとんどが国内の 成人の甲状腺がんによく見られる遺伝子変異で、チェルノブイリ原発事故後に甲状腺がんになった子どもからはほとんど見つかっていない。さらに、チェルノブ イリで多く見られた遺伝子変異は23人中、1人も見つからなかったという。
 当時18歳以下だった全ての県民を対象にした網羅的な検査で発見された甲状腺がんについて、福島医大は「成人になってから発症する可能性があったものを早期に発見した可能性を示唆している」と分析している。
( 2014/11/15 08:33 カテゴリー:主要 ) 

NHK

NHK福島
http://www.nhk.or.jp/lnews/fukushima/6053149431
原 発事故を受けて、福島県が行っている子どもの甲状腺検査で、これまでに見つかったがん細胞の一部を、福島県立医科大学などの研究グループが遺伝子レベルで 解析したところ、チェルノブイリ原発事故のあと、甲状腺がんになった子どもで多く見られた遺伝子の変異とは、異なるタイプだったと発表しました。
研究グループは、今回の結果からも「福島第一原発の事故の影響は考えにくい」としています。
この検査は、チェルノブイリ原発事故のあと、子どもに甲状腺がんが増加したことから、福島県が原発事故当時、18歳以下だった県内のすべての子どもを対象に進めていて、これまでに103人に、がんや、がんが疑われる症例がみつかっています。
福島県立医科大学と長崎大学の研究グループは、これらのがんと原発事故との関係を調べるため、がん細胞を遺伝子レベルで解析する作業を進めていて、14日に大阪市で開かれた学会の会合で解析結果が初めて発表されました。
それによりますと、今回、遺伝子解析を行ったのは、103の症例のうちがんがみつかった23人分で、このうちの3人に2人で、通常、大人で甲状腺がんに発症した際によくみられる遺伝子の変異がみつかったということです。
研究グループによりますと、このタイプの遺伝子の変異は、チェルノブイリ原発事故の被ばくで甲状腺がんになったとみられる子どもからはほとんど見つかって おらず、逆にチェルノブイリ事故のあと多くみられた「RET/PTC3」と呼ばれる遺伝子の変異は、今回の23人からは1人も見つからなかったということ です。
研究グループでは、今回の網羅的な検査によって、通常、大人になってから見つかるがんを、前もって見つけているのではないかと分析しています。
研究グループの、県立医科大学の鈴木眞一教授は、「今の時点で結論づけるものではないが、今回の結果からも、福島第一原発事故の影響は考えにくい」と話し、さらに遺伝子解析を進めていくとしています。
11月14日 19時52分

般若心経

http://ameblo.jp/hide595/entry-11486060886.html

めっちゃ楽になれる方法があんねん
誰でも幸せに生きられる様になるヒントやで
もっと力を抜いて楽になりぃな
苦しいんも辛いんも、みんなええ加減な幻やねんで
安心しぃな。

この世は空しいもんやねん
痛みも悲しみも、ほんまは最初から空っぽやねんで
この世は変わって行くねん
苦しみを楽しみに変える事もできるねんで
汚れる事もあったら背負い込むことかてあるやろ
だから抱え込んだんを捨てる事かってできるはずやん

この世がどんだけええ加減か判る?
苦しみとか病気とか、そんなんに拘らんでええねん
聞こえるもんにしがみつかんとき
味とか香りなんか人それぞれやろ?何もアテにならへんねんで
揺らいでまう心に拘ってたらアカンねん、それが「無」やねん
そら、生きとったら色々あるって、
辛いもんを見んようにすんのんって難しいけど
そんなんその辺に置いといたらええねん。

先の事なんか誰にも見えへんって
無理して照らそうとせんでもええねん
見えへん事を楽しんだらええやん
それが生きてるって言う実感やねん
正しく生きるんって難しいかも知れへんけど
誰でも明るく生きれんねんで
菩薩として生きるコツがあんねん
苦しんで生きんでもええやん
楽しんで生きる菩薩でええやん
全然おそれを知らん様になったらロクな事にならへんで
ちょっとした恐怖心かって生きて行くんには役にたつで

勘違いせんときや
非情になれって言ぅてるんちゃうで
夢やら空想やら慈悲の心を忘れたらあかん
それさえ出来たら涅槃はどこにでもあんねんで
生き方なんか変わらへんねん、受け止め方が変わるだけやねん
心のゆとりさえ持てたら誰でも仏陀になれんねんで

意味なんか判らんでええし短い言葉やから この般若を覚えとき
細かい事はええねん、苦しみがちょこっとだけでも小っちゃくなったらええやん
嘘もデタラメも全部認められたら苦しみなんか無くなんねん、ほんまやで
今までの前置きは全部忘れてもええからこれだけは覚えといてな

心の中だけでもええから気が向いたらつぶやきぃな
ええか?もっかい言うで
「唱えてみ、ほんだら心は消えて魂は静まんねん、要はそう言う事やねん」
「悟りはそん時に叶うって、全部はこの真言に成就すんねん」

心配せんでええで。

大丈夫やから。

デキストリン

経腸栄養療法にともなう便回数の増加に対するデンプン・デキストリン投与の有用性
r:小坂 正(兵庫医科大学 消化器内科), 田中 淳二, 富田 寿彦, 堀 和敏, 福田 能啓, 田村 和民, 下山 孝: 静脈経腸栄養 (1344-4980)16巻4号 Page91-94(2001.10)
Abstract:デンプン・デキストリンを在宅成分栄養療法を施行中で1日便回数が6行以上のクローン病15症例に投与した.その結果,15例中10例で便回数の改善がみられ,トロメリンを付加した経腸栄養療法は,便回数の改善に有用である可能性が示唆された.デンプンの増粘性を利用した方法は,便回数の改善をはかるものとして,クローン病のみならず在宅経腸栄養施行者にも応用可能な手技として有用である可能性が示唆された.腸内細菌叢をはじめとする腸管内腔相の変化が関与している可能性もある



難消化性デキストリンは、水分を抱えこみ保持する性質があるため、便のやわらかさを保ち、便量を増やし、便の通過時間を短縮させる作用があります。また、腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)を改善するなど、整腸作用と関わりのある生理作用が多く見いだされています。過去のヒト試験では、難消化性デキストリン摂取により糞便量および排便回数の増加が認められたと報告されています。難消化性デキストリンを1日5gまたは10g摂取することで、排便回数と糞便量が増加し、便の性状と排便後の感覚が良好になったという結果が得られています。(難消化性デキストリンのヒト便通に及ぼす影響。栄養学雑誌 Vol.51 No.1 P31-37 1993)


難 消 化性 デキス トリンはラ ットにおいて糞便へ の胆 汁酸排 泄 を促 す こ とが報 告 され
て いる。さ らに大腸 において腸 内細 菌 に よ り代 謝 され,プ ロ ピオ ン酸等 の短鎖脂肪 酸 を生成 す る。プロ ピオ ン酸 は静脈内投与 や腹腔 内投与 に よ り血清総 コ レステロール を低下 させ る効果 が報告 され ている。(Kishimoto Y, Wakabayashi S, Takeda H (1995)
Hypocholesterolemic effect of dietary fiber; Relation to intestinal fermentation and bile acid excre-
tion. J Nutr Sci Vitaminol 41: 151-161)

2014年11月18日火曜日

チェルノブイリ原発事故の被ばくで甲状腺がんになった子どもの遺伝子変異とは別型

記事は消えちゃうからなあ
甲状腺学会での初の発表
「福島第一原発事故を受け、18歳以下の約37万人を対象に県と福島医大が実施している県民健康調査「甲状腺検査」で、これまでに見つかった甲状腺がんの細 胞の遺伝子変異を解析した結果、チェルノブイリ原発事故の被ばくで甲状腺がんになった子どもの遺伝子変異とは別型だった。研究結果を福島医大と長崎大のグ ループが初めてまとめた。研究グループは今回の結果を踏まえ、「福島第一原発事故の影響は考えにくい」との見解」


http://www.minpo.jp/news/detail/2014111519239


2014年11月17日月曜日

人工甘味料は、腸内細菌叢に悪さ? = いまんとこ、サッカリンはペケ

ノンカロリー人工甘味料 (NAS)は、高カロリー食品である砂糖を用いずに食品に甘味を加える手段として100年以上前に開発された。NAS摂取によってカロリー摂取を減らすことにより、体重減少と血糖値の正常化という健康上の有用性がもたらされると考えられている。砂糖を使わないカロリーオフの清涼飲料水やシリアル、デザートなどでよく用いられ、肥満者および耐糖能障害、2型糖尿病患者には推奨されることもある。しかし、NASは血糖を上昇させないという有用性を示す研究結果がある一方で、NASは体重を増加させ2型糖尿病のリスクを増加させるという有害性を示す結果も報告されてきた。このように相反する結果が報告されてきたことには、すでにメタボリックシンドロームを持つ患者がNASを多く摂取しているという背景もある。このような議論があるにもかかわらず、アメリカ食品医薬品局 (FDA)は現在、アメリカ合衆国において6種類の人工甘味料製品の使用を承認している。
多くのNASは摂取後分解されることなく消化管を通過し、腸内細菌叢に直接作用する。腸内細菌叢は健常人と肥満者、糖尿病患者では組成や機能が異なり、逆に腸内細菌叢の違いがメタボリックシンドロームに関連することが分かっている。そこで本研究では、NASが腸内細菌叢の組成や機能を変化させて宿主の耐糖能に影響するかを検討した。
長期のNAS摂取は耐糖能異常を起こすNASの糖代謝に対する影響を検討するため、10週齢のC57 Bl/6マウスの飲み水にサッカリン、スクラロース、アスパルテームを含有する市販の人工甘味料を添加して摂取させる実験を行った。これら3種類のNASは、約5%の人工甘味料と約95%のグルコースからなるものである。対照群には水のみ、水にグルコース、水にショ糖(sucrose)を混ぜたものを摂取させた。人工甘味料の商品名はそれぞれ、「Sucrazit」 (5% サッカリンと95% グルコース)、「Sucralite」 (5% スクラロース含有)、「Sweet’n Low Gold」 (4% アスパルテーム含有)であり、いずれも10%溶液として水に混ぜたものを摂取させた。対照群には水、10%グルコースまたは10%ショ糖の溶液を摂取させた。
摂取開始11週目には、水、グルコース、ショ糖を摂取させたマウスは同様の耐糖能曲線を示したのに対し、上記3種類のNASを摂取したマウスは著明な耐糖能異常を示した

2014年11月14日金曜日

EVIジャパン発進 = 日本の人工心臓を海外へ

残念ながら、日本の人工心臓は、アメリカでは使われておりません
性能はいいんですけどね・・・

そこで、
2014/11/11 
EVAHEART Inc ジャパンのキックオフミーティングが開催されました


両脇の日米両国の国旗がお茶目です

 このような日本の人工心臓技術を、アメリカにも展開するべく、テキサスのメソジスト病院心臓外科の本村先生が中心となり、海外展開のベンチャー企業が福島駅のすぐ駅前に設置されました



東北大では、すでに臨床で患者さんに使われている植え込み型人工心臓EVAHEARTの世界記録を超える長期耐久性試験や、小型化実験、慢性耐久性試験を担当しています。
最近では、EVAHEARTの小型化や、小型駆動装置の具現化にも成功しています

また、 この福島駅前の近所には、心臓バイパス手術のトレーニングシステムで有名な、 EBM ( Engineering Based Medicine) の新しい施設も、設置される予定です

EBMとは、
Evidence baseではなく Engineer baseを意味する、早稲田大学の梅津教授の造語です

科学的に正しい工学ベースな医学研究開発を目指しているわけです

いや~最近の福島の勢いは、恐るべしだなあ・・・
私は、父が野兎病で有名な大原病院だったので幼稚園まで、福島駅前にすんでいましたが、ここが、医療産業の中心地になるとは感慨無量です

近日中に日本の人工心臓がアメリカに殴り込むニュースが期待されます




2014年11月13日木曜日

東北大の動物実験からベンチャー発進

加齢医学研究所は全国共同研究拠点なので、全国各地の医工学の学生さんが見学に、勉強に、実験に、研究に、来ます

開心手術、開腹手術のシミュレーションも可能なので、例えば、三次元画像解析技術を応用して、ビデオカメラ二台で、Z方向の距離までリアルタイム推定、三次元情報解析し、心臓や、血管の、動きの、実時間モニタリング解析なども可能になるので、この手法を考案した早稲田大学大学院の植松さんは、日本医工学シンポジウムの、ベストリサーチアワードなど受賞しています
ホントにベストリサーチでした


さらにこの方法を使うと、冠動脈バイパス手術の時に使うスタビライザーなどの性能評価にも直結します。
つまり、冠動脈を縫っているときに、あんまり動いては縫いにくいので、冠動脈の動きを少なくする道具は、性能が良ければ定量的に評価できるわけです

逆に、この動きを、外科医の訓練システムに結実させようというアイデアも生まれました
実験の時、手伝ってくれた、まだ学生さんだった朴君は、三次元データを基に、なんと、福島復興景気に乗って、ベンチャー企業と立ち上げ、商品化に成功しました

冠動脈手術訓練システム=通称「ビート君」です

 http://ebm.vc/products/youcan_beat.html#beat

実験室から、製品になっていくデータが出ていくことは、大変うれしいことです

共同研究者だった、当時は大学院生だった朴君は、いまやベンチャーの社長さん!

 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsmbe/43/4/43_4_653/_article/-char/ja/

頑張ってほしいものです

全然、自分で言ったことを覚えていなかったのですが、
僕が助教授の時に
朴君を案内しながら
「ここでは、どんな人工臓器でもできるし、どんな実験でもできるから、思い切り研究をエンジョイしてください」と、言ったんだそうです(・・・私も若かったなあ)

でも、知らない間に、若い樹が育って、成果は出ているんですね

2014年11月6日木曜日

僕らのころにも、こうやって公的なシステムで採用してほしかったなあ


おめでとうございます
うちの大学院生も、こうやって評価されればやる気が出ますね
僕らのころにも、こうやってオーソライズして、大学の職員を決定する採用システムがほしかったなあ・・・研究の価値の数値化は難しいですが。

豆乳は、蛋白で勝って、カルシウムで負けるのね?

ただし、牛乳に含まれる乳糖は、ラクターゼという分解酵素によって分解されるのに、このラク ターゼが離乳期以降は分泌されなくなるので、乳類に 含まれているカルシウムが吸収できないだけでなく、他の食品から摂取したカルシウムを体外へ排せつしてしまうという報告が1960年代にあります


2









骨を強くしようとして飲んだ牛乳が逆効果になる可能性があり、これには牛乳に多く含まれているリンが深くかかわっており、リンは食品の酸性度を示す指標になっているくらいですから、アルカリの指標となっているカルシウムを奪い骨を弱めることになるわけです

リンは豆乳のほうが少ないようですね。鉄は豆乳の方が多い。

 


成分無調整豆乳 普通牛乳
エネルギー 46kcal 67kcal
たんぱく質 3.6g 3.3g
脂質 2.0g 3.8g
ビタミンK 4ug 2ug
葉酸 28ug 5ug
カリウム 190mg 150mg
カルシウム 15mg 110mg
リン 49mg 93mg
マグネシウム 25mg 10mg




事務仕事は

学会出頭の領収書、プリントして提出したら、
Aでないと受け付けません・・・と、言われる
ひどくない?

2014年11月4日火曜日

ファビピラビルという薬

Antiviral research誌

Successful treatment of advanced Ebola virus infection with T-705 (favipiravir) in a small animal model
Highlights
•  T-705 suppressed replication of Zaire EBOV by 4 log units in cell culture.
•   Mice lacking the type I interferon receptor (IFNAR−/−) were used as in vivo model.
•   In this model, T-705 administration prevented a lethal outcome.
•   Treatment was effective even if initiated at day 6 post infection.

Abstract

Outbreaks of Ebola hemorrhagic fever in sub-Saharan Africa are associated with case fatality rates of up to 90%. Currently, neither a vaccine nor an effective antiviral treatment is available for use in humans. Here, we evaluated the efficacy of the pyrazinecarboxamide derivative T-705 (favipiravir) against Zaire Ebola virus (EBOV) in vitro and in vivo. T-705 suppressed replication of Zaire EBOV in cell culture by 4 log units with an IC90 of 110 μM. Mice lacking the type I interferon receptor (IFNAR−/−) were used as in vivo model for Zaire EBOV-induced disease. Initiation of T-705 administration at day 6 post infection induced rapid virus clearance, reduced biochemical parameters of disease severity, and prevented a lethal outcome in 100% of the animals. The findings suggest that T-705 is a candidate for treatment of Ebola hemorrhagic fever.
Keyword    Ebolavirus;    Mouse model;   Antiviral testing


小動物モデルにおけるT-705favipiravir)による高度なエボラウイルス感染の治療の成功

ハイライト   T-705は、細胞培養における4対数単位ザイールEBOVの複製を抑制した。
   インターフェロン受容体をタイプを欠くマウスがモデルとして使用された
   このモデルではT-705投与は致死的な結果を防止した。
   感染後6日目で開始した場合でも治療が有効であった


要項:
サハラ以南のアフリカでエボラ出血熱流行は、最大90%致死率と関連している
現在、効果的な抗ウイルス治療ワクチンのいずれも、ヒトでの使用に利用可能です
ここでは、in vitro および in vivoで ザイールエボラウイルスEBOV)に対するピラジンカルボキサミド誘導体をT-705favipiravirの有効性を評価した。
細胞培養におけるザイールEBOVに対し、
110μMIC90を持つ4対数単位によるT-705は抑制効果を示した
インターフェロン受容体を欠損したマウスIFNAR - / - )が、ザイールEBOV誘発性疾患のための、in vivoモデルとして、使用された
感染後6日目
T-705投与開始は、迅速なウイルスクリアランスをもたらし、疾患の重症度生化学的パラメータを減少させそして100%の動物致死成果を防いだ。
この結果は、T-705エボラ出血熱治療のための候補であることを示唆している

キーワード     エボラウイルス     マウスモデル     抗ウイルステスト
 

2014年10月28日火曜日

ホリスティックとホルス

ホリスティック医学協会の定義では、ホリスティック医学の概念は
「ホリスティック医学をひと言でいうならば、人間をまるごと全体的にみる医学といえます。」とされています
 この下部概念として、「全体としてみる」「自然治癒力」など、キラキラとしたワードが並んでいかにも体に良さそうです
ちょっと気になったのは、「医学会」ではなくて、「医学協会」です
日本の「医学会」は、臨床系は、おおむね、「日本医学会」の下部組織で、それだけに、学会は、医師会、政府と折衝し、保険収載などを決める大元になって国民の健康/福祉に貢献するわけですが、医学会になっていない点はやや気になります
HPをみると、良いことはたくさん書いてあるようですが、それならそれで、医学の学術団体となって、国民の皆さんに、きちんとした情報発信をする必要が有るようにも思えます

「ホルス」と、言う単語は、1967年、哲学者アーサー・ケストラーが著作『機械の中の幽霊』の中で提唱した概念で、ギリシア語で全体を意味する ὅλος holos に部分を意味する -on をつけた造語である「ホロン」から来ているようです
割と最近の概念ですね

んで、我らが「攻殻機動隊」は、ghost in the shellにしたっかったらしいんですが、サイバーパンクに相応しく、帰って日本語にされてしまったと言う逸話が残っています(wiki) 
そんでもって、さらに、大元のネタ元で、これがケストラーの「機械の中の幽霊」が、ネタだったりします

つまり
ホリスティック医学を追究する人は「攻殻機動隊」くらい観ましょう?
と、
言う話でした(そ〜ゆ〜話だったか?)

ガッツを出せば、エボラにもICUで勝てるか?

http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1411677#.VE8bwkKrZHk.facebook

このエボラウイルス病(EVD)の患者は、シエラレオネで感染し、治療のために、ドイツ/
ハンブルグの隔離施設に空輸された。
病気の経過の間に、この症例は、敗血症、呼吸不全、および脳症を含む多数の合併症を、併発した。

新しい実験的な治療法を使用することがなくても、大容量の蘇生液投与(最初の72時間で一日あたり約10リットル)、広域スペクトル抗生物質療法、および、換気補助からなる集中支持的治療は、完全な回復をもたらした。
退院は、PCRアッセイによる尿と汗の中のウイルスRNAの検出のために、延期されていたが、最後の、エボラウイルスの陽性の培養結果は、14日目の血漿中、および、26日目に尿中に、最後に検出され、その後は消失した。40日後がPCRの最後の評価であった。
この症例は、エボラウイルス病管理の課題を示しているものと思われる。
集中的に精密なルーチンICU治療で、効果的に治療することができることを示唆している

2014年10月24日金曜日

人工心臓では、インペラの浮上技術がフォーカスです

磁気の力で、インペラを浮かして、回転させるのが磁気浮上技術
テルモの人工心臓はこのタイプ
ヨーロッパでは、軸流式のインペラポンプが患者さんに使われましたが、血栓が今一つで最近あまり症例がないようです
このほか注目されるのが磁気ギア技術。
東北学院大学が有名なようです
非接触磁気歯車装置は、東北の機械メーカー松栄工機が開発したのが有名。歯車の歯の代わりに磁力を利用して、動力を伝達するので、一般の歯車と違って物理的な接触部分がないため、歯車がかみ合うことにより発生する多くの問題をクリアすることができるわけです。簡単に考えれば、磁石のN極とS極を円周上に交互に並べた円板が2枚向かい合っているような組み合わせで、磁力によって非接触で回転力を伝達し、円板の径を変えることで変速もできることになります
調べると日本だけで特許が15件
これから参入するのは大変かなあ

癌の自然退縮はないわけではないけど


岩田先生のブログが面白かったので検索してみました

Papac RJ.
Spontaneous regression of cancer: possible mechanisms. In Vivo. 1998 Dec;12(6):571–8

Spontaneous regression of cancer is reported in virtually all types of human cancer, although the greatest number of cases are reported in patients with neuroblastoma, renal cell carcinoma, malignant melanoma and lymhomas/leukemias. Study of patients with these diseases has provided most of the data regarding mechanisms of spontaneous regression. Mechanisms proposed for spontaneous regression of human cancer include: immune mediation, tumor inhibition by growth factors and/or cytokines, induction of differentiation, hormonal mediation, elimination of a carcinogen, tumor necrosis and/or angiogenesis inhibition, psychologic factors, apoptosis and epigenetic mechanisms. Clinical observations and laboratory studies support these concepts to a variable extent. The induction of spontaneous regression may involve multiple mechanisms in some cases although the end result is likely to be either differentiation or cell death. Elucidation of the process of spontaneous regression offers the possibility of improved methods of treating and preventing cancer.

神経芽細胞腫、腎細胞癌、悪性黒色腫および、リンパ腫、白血病を有する患者において、癌の自然退縮が報告されていますが、実は、癌の自然退縮は、ヒト癌の、すべてのタイプにおいて報告されています
これらの疾患の患者の研究では、自然退縮の機序に関するデータのほとんどを提供されており、ヒト癌の自然退縮のためには、例えば以下のようなメカニズムが含まれます。すなわち、免疫仲介、成長因子および/またはサイトカインによる腫瘍阻害、分化の誘導、ホルモン調停、発がん性物質の除去、腫瘍壊死および/または血管新生阻害、心理的要因、アポトーシスおよびエピジェネティックなメカニズムなどです。臨床観察と、実験室での研究は、ある一定の範囲で、これらの概念をサポートしています。最終結果は、分化または細胞死のいずれかである可能性が高いわけですが、自然退縮の誘導は、場合によっては、複数のメカニズムを含まれている可能性があります。自然退縮の過程の解明は治療やがんを予防する改良された方法の可能性を提示できるかもしれません。

今日の私は中学校の先生

東北大学では、市内の小中学校に出前授業を行っています
秋保中学校で、人工心臓を持ってって授業
理科の先生、校長先生はじめ、先生方大勢いらして、後ろでビデオまで撮影されました
いやその、あまりアップでお見せできるような顔ではないんですが・・・

小学校でも高校でも大学でも大学院でも講義をしていますが、
子どもの授業の方がたいへん

ちょっと、気をそらすと、子どもたちの目が、ふっと、窓の外に飛びます
実際、授業してみると、 小中学校の先生は、えらいです

秋保中学校で思い出すのが、
セルオートマトンと、人工知能の方法論で、人工心臓の、自動制御システムの、ジェネティックアルゴリズムの手法を確立しようと、東大の工学部との共同研究。
基礎工の、伊藤准教授と研究相談をしていると、一緒にディスカッションしていた実際担当してスパコン操作する大学院生が
「ぼく! 仙台一高出身です!」
と、
言うので、
「お~! 後輩! どこ中学?」
と、聞くと、
秋保中学校です! と。

仙台の人にはわかりますが、秋保は、「仙台藩の奥座敷」と呼ばれる、有名な温泉街=秋保温泉があるところで、
温泉の奥座敷。ということは = あんまり都会じゃありません。
今回、行ってみたら、
秋保中は、場所が、
更に、温泉街よりも
ずっと、ず~っと、山奥で、
塾や家庭教師は、なかなか難しそうなところなので、
どうやって勉強して、
東大出て、大学院まで行ったんだろ
と、
聞くと
「Z会と、大学への数学です!」
と、即答!

ちょっと感心しました。
確かにどっちも伝統ある・・・そして特徴ある勉強法

数学得意で、じぶんで頑張って、現役で東大物理に行ったのね。

先生も設備も整った予備校で勉強していた自分は、恥ずかしいかも・・・?

どんな田舎でも(・・・失礼!)
日本の子供たちには、ちゃんと道は開かれているかもしれない
郵便が届けば、Z会は可能だもんね。
マララちゃんのお国よりは、やっぱ大分、いいとこですね

このお話を、校長先生にしたところ、
「お~昔は秀才いたんですね!」
と、大喜び

その他、校長先生のお話では
国会議員の、郡和子さんの出身校でもあるそうです

やるなあ! 秋保中学校!
と、言う話を、生徒さんたちにもしてきました

いや、東大も、悪いところではないですが、
みんな、東北大受けてね

デブはがんのもと 油のデオキシコールが総本山かな?

Obesity-induced gut microbial metabolite promotes liver cancer through senescence secretome.
Shin Yoshimoto, Tze Mun Loo, Koji Atarashi, Hiroaki Kanda, Seidai Sato, Seiichi Oyadomari, Yoichiro Iwakura, Kenshiro Oshima, Hidetoshi Morita, Masahisa Hattori, Kenya Honda, Yuichi Ishikawa, Eiji Hara, Naoko Ohtani
Nature, 499, 97-101 (2013)

マウスを用いた実験により,肥満により増加した腸内細菌の代謝産物であるデオキシコール酸が腸肝循環により肝臓に到 達し,肝がんの発症を促進することを明らかに

乳酸菌はエラいけど・・・まだ臨床データではないのが残念。あと、どの乳酸菌が良いのか?

Double-stranded RNA of intestinal commensal but not pathogenic bacteria triggers production of protective interferon-β.
Tadaomi Kawashima, Akemi Kosaka, Huimin Yan, Zijin Guo, Ryosuke Uchiyama, Ryutaro Fukui, Daisuke Kaneko, Yutaro Kumagai, Dong-Ju You, Joaquim Carreras, Satoshi Uematsu, Myoung Ho Jang, Osamu Takeuchi, Tsuneyasu Kaisho, Shizuo Akira, Kensuke Miyake, Hiroko Tsutsui, Takashi Saito, Ikuko Nishimura, Noriko M. Tsuji
Immunity, 38, 1187-1197 (2013)

常在細菌に対する消化管免疫の応答様式は病原細菌に対するものとは根本的に異なり、小腸の主要な常在細菌である乳酸菌は2本鎖RNAを豊富に含み,樹状細胞のエンドソームに存在するToll様受容体TLR3を刺激してイ ンターフェロンβの産生を誘導する.さらに,このインターフェロンβの抗炎症機能がはたらき腸炎を予防。

腸内細菌って言ってもばい菌なんだから、免疫は大事だね

Foxp3+ T cells regulate immunoglobulin A selection and facilitate diversification of bacterial species responsible for immune homeostasis.
Shimpei Kawamoto, Mikako Maruya, Lucia M. Kato, Wataru Suda, Koji Atarashi, Yasuko Doi, Yumi Tsutsui, Hongyan Qin, Kenya Honda, Takaharu Okada, Masahira Hattori, Sidonia Fagarasan
Immunity, 41, 152-165 (2014)

Foxp3陽性T細胞は従来から知られている炎症を抑制す る機能だけでなく,パイエル板の胚中心の内部において免疫グロブリンAの産生を制御する機能により腸内フローラを制御

2014年10月22日水曜日

この効果って、腸内細菌っぽくないか?


http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25324467

Reversal of cognitive decline: A novel therapeutic program.
Bredesen DE.
This report describes a novel, comprehensive, and personalized therapeutic program that is based on the underlying pathogenesis of Alzheimer's disease, and which involves multiple modalities designed to achieve metabolic enhancement for neurodegeneration (MEND). The first 10 patients who have utilized this program include patients with memory loss associated with Alzheimer's disease (AD), amnestic mild cognitive impairment (aMCI), or subjective cognitive impairment (SCI). Nine of the 10 displayed subjective or objective improvement in cognition beginning within 3-6 months, with the one failure being a patient with very late stage AD. Six of the patients had had to discontinue working or were struggling with their jobs at the time of presentation, and all were able to return to work or continue working with improved performance. Improvements have been sustained, and at this time the longest patient follow-up is two and one-half years from initial treatment, with sustained and marked improvement. These results suggest that a larger, more extensive trial of this therapeutic program is warranted. The results also suggest that, at least early in the course, cognitive decline may be driven in large part by metabolic processes. Furthermore, given the failure of monotherapeutics in AD to date, the results raise the possibility that such a therapeutic system may be useful as a platform on which drugs that would fail as monotherapeutics may succeed as key components of a therapeutic system.

http://www.carenet.com/news/general/hdn/38854


生活習慣の変更、サプリメント、ホルモンの複雑なプログラムを用いることで早期アルツハイマー病に関連する記憶障害を回復させる小規模な研究が成功したとの報告が、「Aging」9月号に掲載された。 このプログラムは、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校神経学教授のDale Bredesen氏が開発した。

炭水化物や加工食品を含まない食事、定期的な運動、ストレス軽減(ヨガや瞑想)、良い睡眠習慣、魚油・クルクミン・ビタミンDなどのサプリメント、ホルモン療法などの36の要素からなっており、個々の患者に合わせて調整する。


クロレラのいいとこわるいとこ

会社の論文なので、インパクトファクターは低いですが、一応臨床論文
http://lab.sunchlorella.co.jp/report/report_124.php

メモして
残せば

対象は、便秘傾向(排便回数:3~5回/週)の女性11名
クロレラ錠を1日40粒(8g)飲用
(けっこう多いぞ!)

便を採取し腸内細菌叢をT-RFLPNagashima法により分析
被験者には、毎日の食事内容も記録

結果
個々の細菌群の構成比率の変化を指標とすると
ビフィズス菌、ラクトバチルス菌およびバクテロイデス菌のいずれかの構成比率に30%以 上の増加が認められた被験者は、11人中7人
バクテロイデス菌は、ラクトバチルス菌より強い腸管免疫賦活作用が報告されている
排便量の増加率と腸内細菌叢の変動率との間には負の相関傾向
腸内細菌叢が大きく変化している被験者ほど排便量が増加
(う〜ん。便秘の人か・・・)

これだけ観るとクロレラ悪くない

んでも
まず、ワーファリンの人はダメ
あと
アレルギーがいっぱい
http://www.page.sannet.ne.jp/onai/Safety/chlrlla.html

クロレラによるリンパ球刺激試験の反応
雑誌:医学のあゆみ、183巻295頁1997年

静岡県における医薬品の関連した光過敏症についてのアンケート調査
雑誌:臨床皮膚科、50巻493頁1996年

クロレラによる扁平苔せんの1例
雑誌:臨床皮膚科、52巻1084頁1998年

薬疹1994アトピー性皮膚炎患者にみられたクロレラによる光線性白斑黒皮症
雑誌:皮膚病診療、16巻617頁1994年

クロレラ錠による中毒疹で紅皮症となった成人アトピー皮膚炎の1例
雑誌:日本皮膚科学会雑誌、103巻419頁1993年

クロレラによる播種状紅斑丘疹型薬疹の1例
雑誌:広島医学、51巻818頁1998年

健康食品産クロレラの服用により薬剤性肝障害を呈した一例
雑誌:肝臓、31巻(suppl.3)87頁1990年

市販健康食品の金属元素含有量 セレン錠剤中セレンの存在形態
雑誌:Biomedical Research on Trace Elements、9巻63頁1998年

クロレラが原因と考えられた急性肝不全の1例
雑誌:Minophagen Medical Review、42巻333頁1997年

クロレラによる中毒疹の2例
雑誌:臨床皮膚科、51巻1109頁1997年

ワルファリン療法と健康食品クロレラ
雑誌:臨床神経学、35巻806頁1995年

2014年10月18日土曜日

社会人大学院生は人生の先輩

会社や工場を立ち上げて、もう、社会人としては成功者の部類に入ると思うのですが、人工心臓の研究がしたい!・・と、うちの大学院へ。
私にとっては大学院生としては生徒に当たるわけですが、j人生では、先輩でもあるわけです
入学するや否や、新たな発想で新しい人工心臓を発明して、東北大と共同で特許申請
で、申請した特許を本日学会発表。
私の生徒さんではありますが、すばらしいなあ・・・と、思います






2014年10月16日木曜日

豆乳は体に悪いと言うデマと、現実の統計



国立がんセンターの解析では、Journal of National Cancer Institute 2003年95巻906-913
世界で初めて前向き追跡研究で大豆製品やイソフラボンと乳がん発生率の減少との関係を示すことができた研究として注目を浴びています。

http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/258.html


たとえば、豆乳には、反栄養素があるから、体に悪いなんて言うHPも良く見かけます
http://solesoleil.exblog.jp/20404974/

なんですか?・・・「反栄養素??」・・・て

この方は、
「パワー波動の振動水??」などのHPもリンクされています
は〜・・・パワー波動ですか・・・水ですか・・・

「豆乳は毒」と、叫ぶ人と、「パワー波動の水の効果」を、訴える人は、
同じ箱に、入ってるんだなあ・・・と、しみじみ実感できます

別に豆乳の業界さんからは、COIになるような研究費をもらってるわけじゃありません
自称、ナチュラル派、の詭弁には、
誰か、何か言った方が良いんじゃないかな

福島の放射能の風評被害を過剰に言い立てることで
左翼の活動に結びつけようとする「放射『脳』」の運動家も同じですが

食ったメシはどこへ行く?・・・

摂取した食餌は、とうぜん、まず口に入ります
んで、食道、胃を経て、十二指腸などの小腸上部に到達し、その後、宿主に栄養分を吸収されながら、大腸、直腸へと送り出されるわけです。

消化管の場所によって、その内容物に含まれる栄養分には違いが生じることになります。そして、食べ物やガスを介して消化管に送り込まれる酸素濃度は、元々高くないのに加えて、腸管上部に生息する腸内細菌が呼吸す ることで酸素を消費します
つまり、うんちが、酸素ガスを食う!
だから、下部に進むほど腸管内の酸素濃度は低下し、大腸に至るころにはほとんど完全に嫌気性の環境になり、これが腸内細菌フローラのベース環境になるわけですね
つまり、おんなじ人間の腸管 内でも、その部位によって栄養や酸素環境が異なるため、腸内細菌叢を構成する細菌の種類と比率は、その部位によって異なるわけです。
一般に小腸の上部では腸内細菌 の数は少なく、呼吸と発酵の両方を行う通性嫌気性菌の占める割合が高いわけですが、下部に向かうにつれて細菌数が増加し、また同時に酸素のない環境に特化した偏性嫌気性菌が主流になることになります
環境に応じた腸内細菌治療が望まれます

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%85%B8%E5%86%85%E7%B4%B0%E8%8F%8C#.E8.85.B8.E5.86.85.E7.B4.B0.E8.8F.8C.E5.8F.A2.E3.81.A8.E3.81.9D.E3.81.AE.E6.A7.8B.E6.88.90

腸内細菌の治療は、様々な疾患でトライアルがはじまっているようです
このFMT治療が試みられた疾患のうち,改善(一時的なものも含む)もしくは治癒が報告されている疾患は
消化器疾患では特発性便 秘,炎症性腸疾患(IBD),過敏性腸症候群(IBS),消化器疾患以外では自閉症,慢性疲労症候群(CFS),糖尿病およびインスリン抵抗性,線維筋痛 症,特発性血小板減少性紫斑病(ITP),メタボリックシンドローム,多発性硬化症,ミオクローヌス・ジストニア症候群,パーキンソン病。
他にもパイロット的に、さまざまな疾患に対して可能性が言われており、
胆石症,結腸直腸がん,肝性脳症,家族性地中海熱,胃がん・胃リンパ腫,さらに関節炎,喘息,アトピー性疾患,自己免疫疾患,湿疹, 脂肪肝,花粉症,高コレステロール血症,虚血性心疾患,気分障害,肥満,シュウ酸カルシウムを主成分とする腎結石などなども,理論的には腸内細菌叢の変化との関連を認める疾 患であるという可能性もあります
けっこう、夢が広がりますね

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1303/1303028.html

2014年10月11日土曜日

豆乳もいいかな?・・・ぼろくそ書いてあるHPもありますが・・・

Effects of non-fermented and fermented soybean milk intake on faecal microbiota and faecal metabolites in humans
 Shunsuke Inoguchi, Yuji Ohashi, Asako Narai-Kanayama, Keiichi Aso, Takenori Nakagaki, Tomohiko Fujisawa
 International Journal of Food Sciences and Nutrition 63 (4) 402-410 (2012)

大豆オリゴ糖の摂取により糞便中の有用細菌であるBifidobacteriumが増加することや大豆オリゴ糖の構成糖であるラフィノースの摂取でも糞便中のBifidobacteriumの増加が示され、さらに、大豆食品である納豆や納豆を加えた味噌汁(納豆汁)ならびにおからテンペの摂取でもBifidobacteriumの増加が確認されている。

一方、Bifidobacteriumは大豆オリゴ糖やその構成糖であるスタキオースならびにラフィノースを資化し、腸内で腐敗物質を産生する細菌であるC. perfringensやE. coliはこれらを利用しないことも報告されている(9, 13)。今回の研究ではこれらの報告と一致する結果が得られた。豆乳中に含まれるスタキオースやラフィノースは本研究での発酵条件下では減少しないことから、今回用いた豆乳発酵食品はプレバイオティクスとして有用であることが示された。豆乳発酵食品摂取中の酢酸の増加傾向や硫化物の減少はBifidobacteriumの増加やClostridiumの減少に関連しているものと考える。すなわち、Bifidobacteriumの代謝産物である酢酸濃度の上昇は本菌の増加に関連し、Clostridiumなどが産生する硫化物の減少はその菌数の減少と関連しているものと思われる。硫化物は老化や発がんに関与するとされている腸内腐敗物質の一種であり(20)、本物質が減少したことはアンモニアやフェノール、インドールなど、硫化物以外の腐敗物質が減少し、腸内腐敗が抑えられていることを示唆するものと考える。豆乳発酵食品摂取中のLactobacillusの増加は本食品にLactobacillusが107〜108CFU/g含まれているため、これらの摂取によって増加したものと思われる。
 大豆オリゴ糖や納豆、納豆汁、さらにはおからテンペの摂取によっても腸内環境の改善に有効であることが報告されており、大豆そのものならびに大豆を原料とした食品にもその効果のあることが示されている。

 豆乳を乳酸菌で発酵させた食品にも同様の有用作用が示されている。すなわち豆乳発酵食品中には豆乳とほぼ同量のオリゴ糖が含まれており、プレバイオティクスとしての作用が推察されることになる。一方、豆乳発酵食品中に含まれる乳酸菌や酵母の直接的な腸内環境改善作用は確認できなかったが、摂取中にLactobacillusの増加が見られ、豆乳発酵食品はプレバイオティクスとしてのみならずプロバイオティクスとしても有用であることが示唆された。

 オリゴ糖は、豆乳の「甘みなど」を引き出す大豆の糖質を構成し、ビフィズス菌は、腸内の悪玉菌(大腸菌など老化や病気の誘因ともなる)の増殖を抑えるほか、腸の運動を活発にする、免疫力を向上させる、発がん物質を分解するなど、多くの有用な働きがあるといわれており、オリゴ糖は、そのビフイズス菌の栄養源(エサ)となるものなので、豆乳を食することは、含まれるオリゴ糖によって、ピフィズス菌を増やし上記の効果を引き出すことができることになります

運動だけではなく、消化管運動も腸内細菌と連関します

 2004 Sep;287(3):G638-46. Epub 2004 Apr 29.

Muscularis inflammation and the loss of interstitial cells of Cajal in the endothelin ETB receptor null rat.

Abstract

Endothelin receptor null rats [ETB(-/-)] are a model for long-segment Hirschsprung's disease. These animals have significant intestinal distension (megaileum) proximal to a constricted region of the gastrointestinal tract lacking enteric ganglia. Experiments were performed to determine the pathophysiological changes that occur in these animals and to examine the tunica muscularis as a unique, immunologically active compartment. We observed abnormal intestinal flora in ETB(-/-) rats, which included a marked increase in gram-negative aerobes (Enterobacteriaceae) and anaerobes (Bacteroidaceae) in the distended region of the small intestine. Histochemical observations showed that neutrophilic infiltration was rarely or not observed, but the number of ED2 positive macrophages was increased in the tunica muscularis. Expression of IL-1beta and IL-6 mRNA was also significantly increased, and the level of CD14 (LPS receptors) were increased significantly in the tunica muscularis. Spontaneous phasic contractions were irregular in the distended intestinal regions of ETB(-/-) rats, and this was associated with an increased number of macrophages and damage to interstitial cells of Cajal (ICC) as revealed by using Kit-like immunoreactivity and electron microscopy. These results suggest that ED2-positive resident macrophages may play an important role in the inflammation of tunica muscularis in ETB(-/-) rats. Increased numbers and activation of macrophages may result in damage to ICC networks leading to disordered intestinal rhythmicity in regions of the gut in which myenteric ganglia are intact.

エンドセリン受容体ヌルラット[ETB( - / - )]は、長いセグメントヒルシュスプルング病のモデルである。これらの動物は、腸の神経節を欠いている消化管のくびれ領域への重要な腸の膨満(megaileum)近位を持っている。実験は、これらの動物において起こる病態生理学的変化を決定するために、ユニークな、免疫学的に活性な区画として筋層を調べるために行った。小腸の膨張した領域では顕著なグラム陰性好気性菌の増加(腸内細菌)と嫌気性菌(バクテロイデス)に含まラット、( - / - )私たちは、ETBに異常な腸内細菌叢を観察した。組織化学的観察は、好中球浸潤はほとんどないか、全く観察されなかったことを示したが、ED2陽性マクロファージの数は筋層に増加した。 IL-1β及びIL-6 mRNAの発現も有意に増加し、CD14(LPS受容体)のレベル筋層において有意に増加した。 ( - / - )自発相性収縮がETBの膨張した腸領域における不規則たラット、およびキット様免疫反応性および電子顕微鏡を用いて明らかにされるように、これは、マクロファージ及びカハール(ICC)の間質細胞への損傷の数の増加と関連していた。 ( - / - )ラットこれらの結果は、ED2陽性常駐マクロファージがETBでの筋層の炎症に重要な役割を果たし得ることを示唆している。 
数の増加およびマクロファージの活性化は、筋層間神経節が無傷である、腸の地域で無秩序な腸のリズムにつながるカハール·ネットワークの間質細胞に損傷を与える恐れがあります。

つまり、フローラの数やパターンは、細菌の分裂速度と消化管の上部から下部への流れという2つの大きな要素のバランスの上に成り立っていて、腸の各部位には適切な細菌が適当な数で存在することが重要であすが、炎症性腸疾患においては、いずれの場合も無菌状態では腸炎は発生しないので腸内フローラの存在が腸粘膜炎症の発症に重要であると一般に認識されているわけです。腸管のバリアー機能を考えると、粘膜が炎症で破壊され場合、深層の筋層も細菌の侵入を受け、種々の毒素や異物に直接さらされることになる。そして、有害な細菌や異物を体外へ排出する機能は、腸管の運動機能に依存する。したがって、粘膜炎症が筋層にまで及び筋層の運動機能が障害されると、腸炎症全体が悪化すると予想できることになります。腸内フローラと腸粘膜の関係についての報告は数多くあるが、腸内フローラ消化管運動との関係を調べた研究は極めて少ない。さらに、筋層の炎症そのものの研究も極めて乏しく、IBDでしばしば発生する運動機能障害の機序はほとんど明らかにされてはいないのが現状である。
腸内フローラが運動機能に影響を与えることを示す論文はいくつかあります
小腸の運動は、空腹期と食後期でそれぞれ特有の収縮パターンを示し、空腹期では静止期(相)と不規則な小振幅の収縮群(相)と、これに続く高頻度の規則的な大振幅の収縮群(相)が現れ、この相の収縮群は、消化管間欠伝播性収縮interdigestive migrating contractionIMC)と呼ばれ、蠕動運動の指標とされる。そしてIMCを起こす電気活動は伝播性筋放電群migrating myoelectric complexMMC)とよばれ、蠕動時にその間隔が短縮され、平滑筋活動が亢進する。このMMCに対して、腸内フローラが影響を与えるという報告がある。
Micrococcus luteus Escherichia coliは、MMC間隔を延長し、消化管運動を減弱させる。すなわち、生体は菌の持つ特異な成分を認知し、何らかの機序を介して運動系を間接的に制御していると想像される。実際、Clostridium difficile が産生するToxin Aが、in vitroの条件下で消化管平滑筋の副交感神経活動に影響するとの報告もある
さらに、抗菌薬の経口投与が消化管運動に影響することも知られているが、これも腸内フローラの変化が運動系に影響を与えた結果と解釈される。

運動とばい菌

Gut microbiota
Original article
Exercise and associated dietary extremes impact on gut microbial diversity

Abstract
Objective The commensal microbiota, host immunity and metabolism participate in a signalling network, with diet influencing each component of this triad. In addition to diet, many elements of a modern lifestyle influence the gut microbiota but the degree to which exercise affects this population is unclear. Therefore, we explored exercise and diet for their impact on the gut microbiota.

Design Since extremes of exercise often accompany extremes of diet, we addressed the issue by studying professional athletes from an international rugby union squad. Two groups were included to control for physical size, age and gender. Compositional analysis of the microbiota was explored by 16S rRNA amplicon sequencing. Each participant completed a detailed food frequency questionnaire.

Results As expected, athletes and controls differed significantly with respect to plasma creatine kinase (a marker of extreme exercise), and inflammatory and metabolic markers. More importantly, athletes had a higher diversity of gut micro-organisms, representing 22 distinct phyla, which in turn positively correlated with protein consumption and creatine kinase.

Conclusions The results provide evidence for a beneficial impact of exercise on gut microbiota diversity but also indicate that the relationship is complex and is related to accompanying dietary extremes.

共生微生物、宿主免疫及び代謝は食事がこのトライアドの各コンポーネントに影響を与えるとともに、シグナル伝達ネットワークに参加しています。ダイエットに加えて、現代のライフスタイルの多くの要素は、この集団は明らかではない影響を与える行使する腸内細菌叢が、度に影響を与える。そこで、腸内細菌叢への影響のために運動や食事療法を検討した。

デザイン
運動の両極端は、多くの場合、食事療法の両極端を伴うので、私たちは、国際ラグビーチームからプロスポーツ選手を研究することによってこの問題を取り上げた。 2つのグループが物理的な大きさ、年齢や性別のために制御することが含まれていた。微生物叢の組成分析は、16S rRNAのアンプリコン配列決定により調査した。各参加者は、詳細な食物摂取頻度調査を完了した。

その結果
期待、スポーツ選手やコントロールは、血漿クレアチンキナーゼ(極端な運動のマーカー)、および炎症および代謝マーカーに関して有意に異なったよう。さらに重要なことは、アスリートは、順番に積極的にタンパク質の消費量とクレアチンキナーゼと相関する22の異なる門を表す、腸の微生物のより高い多様性を有していた。

結論
 結果は、腸内細菌叢の多様性に対する運動の有益な影響のための証拠を提供するだけでなく、関係は複雑であり、食事の極端に付随に関連していることを示している。

つまり、博士らは40人のプロのラグビー選手から血液と糞便サンプルを採取。46人の健康だが運動はしていない男性のものと、腸内細菌の種類を比較した。するとアスリートは筋肉や組織の損傷に関係する特異的酵素の値が高く、一方で炎症マーカーは低く、腸内細菌の種類が豊富という結果に。アスリートの腸内に特に多く存在していたのが、肥満のリスク軽減に関係している腸内細菌だった。またラグビー選手の方が、BMIが標準より高めの男性に比べ、代謝プロフィールが良いことも明らかに。「運動は腸内細菌や免疫力、代謝にも影響し、その有効性を大いに示す結果となった」と博士らは結論付けている。

食いもんなんかで! 効くのか~??

ハーバード大学のターンバウ博士らが、食事を「完全な動物性食品(肉、卵やチーズなど)」から、「完全な植物性食品(穀物、レンズ豆、野菜や果物など)」に、あるいはその逆に変えると、腸内細菌叢は、なんと1日足らずで変化すると報告しました。
例えば、動物性食品の食事を摂ると、胆汁に耐性のある細菌、ビロフィラ・ワーズワーシア(Bilophila wadsworthia)が増えていました。
ビロフィラ・ワーズワーシアは、炎症性の腸疾患との関係が示唆されている細菌で、この変化が私たちの健康にどのような影響を与えるかは、次回の研究成果が期待されますが、食物繊維の多い、バランスのとれた食事が、私たちの腸内細菌叢のよいエサになることは明らかです。
 ちなみに、タンパク質や脂質の多い、低炭水化物ダイエットも、腸内細菌叢には良い影響を与えないようですね。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20140515/1057546/?P=2

日和見で頑張っています

ばい菌は、腸のどこにすみついているのだろう?
 「腸の内視鏡写真で粘膜がヌメッとしていますね。あのねばねばが菌のすみか。菌の総量は1人分で1.5キロほどです」
 この重さは肝臓とほぼ同じ。肝臓は人体最大の臓器とされているが、腸内細菌の総重量はそれと同等だ。また肝臓は、数百~数千種類の化学反応を行っているといわれるが、腸内細菌も全部で1000種類もいるわけで、同じぐらい多種類の働きをしている可能性が高い。つまり腸内細菌は、肝臓に匹敵する体内最大級の“臓器”なのである。
 菌の食べ物は、腸内を進んでくる消化物。菌ごとに好みが決まっていて、特定の菌はほぼ特定の成分を食べる。その菌の排泄物は別の菌の食べ物になる。その排泄物をまた別の菌が食べ、それをまた次……といった具合に、1000種の菌は食べ物の連鎖でつながっている。
 連鎖の過程で発生する成分の一部が腸から吸収されて、体の健康に影響を与える。良い影響なら「善玉菌」、悪い影響なら「悪玉菌」と呼ばれるわけだ。
 「このほか、“日和見菌”と呼ばれるグループもいます」。日和見菌はその名の通り大勢に流れる性質の一群で、善玉菌が強いときはおとなしいが、悪玉菌が強くなると一緒になって悪さをし始める。数の上ではこれがもっとも多く、全体の約7割を占める。「3群の比は2対1対7ぐらいが理想。そんな状態なら、黄色がかったバナナ状のウンチがつるりと出ます」
菌のバランスは、代謝や免疫といった体の機能に大きな影響を与える。「例えば肥満の人には、特定の菌が多いことがわかってきました。“太りやすい体質”が、腸内細菌に左右されている可能性があるのです」
 遺伝子によって決まる体質と違い、腸内細菌は流動的。食べ物などによってバランスが大きく動く。つまり、体質が変化する。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1400Q_U4A410C1000000/?df=2


腸内細菌フローラには、生活習慣も大事

Letters to Editor

Nature 498, 99–103 (6 June 2013) | doi:10.1038/nature12198

Gut metagenome in European women with normal, impaired and diabetic glucose control

Fredrik H. Karlsson , Valentina Tremaroli , Intawat Nookaew , Göran Bergström , Carl Johan Behre , Björn Fagerberg , Jens Nielsen Fredrik Bäckhed
Type 2 diabetes (T2D) is a result of complex gene–environment interactions, and several risk factors have been identified, including age, family history, diet, sedentary lifestyle and obesity. Statistical models that combine known risk factors for T2D can partly identify individuals at high risk of developing the disease.

善玉菌と悪玉菌って単純分けられるのかなあ?

有名なTANITAのHPですが、少し批判的にもみよう

http://www.karadakarute.jp/tanita/column/columndetail.do?columnId=229

腸内細菌のはたらきって?

腸内細菌は、食べた栄養素から体を構成するのに必要なたんぱく質などを合成したり、ビタミンを精製したり免疫機能を強化させたり、中性脂肪や血糖などの代謝を促進させたりと健康にかかわる働きをしています。

腸内細菌のはたらき
●消化・吸収・代謝
●病原菌・有害菌の増殖抑制・感染防御
●免疫系の活性化
●ホルモン・ビタミンの産生
●有害・発がん物質の分解と排泄促進
●肝・腎機能の活性化
●脂質や糖の代謝の改善
●腸内pHの安定・蠕動運動の活性化

腸内細菌がつくるビタミン
●ビタミンB1:脳を活性化し、疲労を防ぐ 糖質代謝
●ビタミンB2:発育を促進する成長ビタミン、脂質代謝
●ビタミンB6:タンパク質代謝
●ビタミンB12:貧血改善
●葉酸:赤血球や細胞をつくる
●パントテン酸:抗ストレス、糖質代謝、脂質代謝
●ビオチン:皮膚や髪の健康を守る
●ビタミンK:血液凝固と骨の健康

これらはいずれも、メンタルヘルス・ストレス・神経活動・集中力など、脳の活動に大きく影響しています。
学業やお仕事で成績アップを目指したい方は、ぜひ食生活を見直して、腸内細菌の状態を整えることが大切ですね。

デブに、うんち移植?

メタボの前糖尿病状態の肥満者群(男性)の腸内フローラを、痩せ型の提供者の腸内フローラと入れ替える大胆な研究を2010年にスエーデンの研究チームが発表しています。一度全員の腸内を除菌してから、1/2は本人の腸内フローラを元に戻し、残り1/2には痩せ型の他人の腸内フローラを移植しました。ランダム化2重盲検テストです。6週間後の検査では、痩せ型を移植したグループはインスリン感受性が改善して血清脂質のレベルが低下していたそうです。
また、肥満症手術で、2型糖尿病が「治る」理由という記事で、胃を小さくして十二指腸にも食物が通らないようにバイパス手術を受けた人は、術後すぐに、体重が落ちるはるか前から糖尿病症状が消えることを書きましたが、2009年のある論文によりますと、手術後は劇的に腸内フローラの様相が変化するそうです。これも2型糖尿病が「治る」理由のひとつかも知れません。
1型糖尿病を発症しやすい系統のマウスを、遺伝子操作で腸管免疫システムに手を加えると1型にならなくなりました。ところがこのマウスを無菌状態にするとやはり1型糖尿病になってしまうのです。腸内細菌がマウスを1型糖尿病からどう守っているのかは明らかではありませんが、いろいろな腸内細菌の抗原によって免疫システムが正常に作動するようになって、自己免疫の誤作動による1型糖尿病が発症しにくくなることは想像できます。この結果は衛生仮説(hygiene hypothesis)とよく一致します。この説は、もし、ヒトが発育期に十分な微生物や細菌に接触しないと免疫システムが正常に発達せず、1型糖尿病やアレルギー体質のような自己免疫疾患のリスクが高くなるというものです。

http://allabout.co.jp/gm/gc/383728/

メタボを退治するばい菌

http://allabout.co.jp/gm/gc/383728/

2010年Science
メタボや2型糖尿病には「無規律な食べ過ぎ」とは別の、腸内細菌がもたらす食欲や食物の代謝の変化があるようだ、とする論文が載りました。一言で結論を言えば、「強い食欲やインスリン抵抗性があるメタボ・マウスの腸内フローラを、抗生物質で腸内を除菌しておいた別の正常なマウスの腸内にそっくり移したら、見事にメタボ状態も移ってしまった」ということです。

医用生体工学で著明なアトランタ(米国)のエモリー大学医学大学院のMatam Vijay-Kumar,PhD.らの研究グループの発表です。遺伝子操作で免疫システムに欠損を与えたマウスが、ほかのマウスに比べて20%も体重が増えることに一人の研究メンバーが気づきました。調べてみると、太っただけでなく、インスリン抵抗性もあり、血中脂質異常で高血圧、炎症反応もありました。つまり、メタボリックシンドロームです。このマウスはTLR5(トル様受容体5)という、腸内細菌の病原菌を見分ける重要な免疫システムを欠損されていたのです。
その結果、腸内フローラも門(もん)レベルではなく菌種レベルでの変化がありました。

体重と腸内フローラ

http://allabout.co.jp/gm/gc/383201/

同じ遺伝子を持つ一卵性双生児でも、体重の違う「きょうだい」は異なるタイプの腸内フローラを持つというのです。論文によると、太っている人たちの腸内フローラはフィルミクテス(firmicutes)門の細菌群が優勢でした。フィルミクテスの仲間は、ヒトが分解できない食物繊維などから強力にエネルギー(カロリー)を搾り取って宿主にプレゼントしてくれます。これに対し、痩せている人たちはバクテロイデス(bacteroides)が優勢でした。バクテロイデスはそれほど効率よくエネルギーを回収できません。この差は僅かですが、毎日の積み重ねですから、年単位なら肥満の一部を担うことも考えられます。
腸内細菌はある種のビタミンを作って宿主に返してくれますが、難消化性の食物繊維を分解して短鎖脂肪酸の酪酸やプロピオン酸などを生成すると、腸管細胞がすかさず頂戴して、自分のエネルギーにしてしまいます。小腸は血液で栄養補給してもらいますが、大腸は自前で補給する部分があります。
体の一日の総摂取カロリーの10%以上も腸内細菌から吸収しているという説がありますから驚くべき数値です。
このNature誌論文の同じ研究者たちは、ヒトが減量に成功すると上記の2つのタイプの腸内フローラがシフトする、とも発表しています。また、痩せタイプの腸内フローラは細菌の多様性にも富むそうです。多種多様な腸内細菌が活動している方がヘルシーなのです。
さて、腸内フローラに体重がリンクしているのなら、いずれの日にか抗生物質で腸内フローラをバクテロイデス優勢型にする減量治療が始まるかも知れません。でも、食物でもなんとかなりそうですね。科学誌Cell(2010)に発表されたのは、マウスの実験ですが炭水化物に富む食餌を与えると痩せ型のバクテロイデス優勢型になったそうです。今はやりのベジタリアン風の高炭水化物食です。